ミステリー事典 ムーペディア

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あらゆる幻獣の祖にして王「ドラゴン」/幻獣事典

あらゆる幻獣の祖にして王「ドラゴン」/幻獣事典

世界の神話や伝承に登場する幻獣・魔獣をご紹介。今回は、人類最古の記憶に刻まれる脅威「ドラゴン」です。 文=松田アフラ スロベニアのリュブリャナにかかる橋に座するドラゴン像。  西洋のみならず、全世界のあらゆる幻獣・怪物の総大将、総元締めともいえる存在がドラゴンである。「ドラゴン」という言葉自体はギリシア語の「drakon(視る者)」に由来しているが、現存するドラゴンの痕跡は古代ギリシアを楽々と飛び越え、人類最古の文明であるシュメール文明にまで遡ることができる。  シュメ

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フリーメーソンの「定規とコンパス」が描く宇宙の秩序/秘教シンボル事典

フリーメーソンの「定規とコンパス」が描く宇宙の秩序/秘教シンボル事典

占術や魔術、神智学で用いられるシンボルを解説。今回は、フリーメーソンの「三大光明」を意味する「定規とコンパス」です。 文=松田アフラ 定規とコンパスで構成されるフリーメーソンのシンボル。中央の「G」は、神(GOD)や幾何学(Geometry)、グノーシス(Gnosis)など、意味には諸説ある。  フリーメーソンの「第1階級の講義」においては、フリーメ-ソンの何たるかがこう定義されている。曰く、「寓意により覆われ、象徴により描写された、独特な道徳体系」であると。  その通

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強大なる混沌に発した大海の怪物「レヴィヤタン」/幻獣事典

強大なる混沌に発した大海の怪物「レヴィヤタン」/幻獣事典

世界の神話や伝承に登場する幻獣・魔獣をご紹介。今回は、神の手も及ばぬ原始の混沌「レヴィヤタン」です。 文=松田アフラ 海のレヴィヤタン(下段)が混沌を、陸のベヒモス(中段)が豊穣を示す。ウィリアム・ブレイク画。  ヘブライ語でリヴヤーターン、英語でリヴァイアサンと呼ばれるレヴィヤタンは、『旧約聖書』などで言及される海の怪物である。語源はヘブライ語の「ラーヴヤー」すなわち「絡みつく動物」。ヘブライ人は古代のバビロニアからこの怪物に関する知識を取り入れたらしく、してみればレ

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魚に隠されたイエス・キリスト「イクテュス」/秘教シンボル事典

魚に隠されたイエス・キリスト「イクテュス」/秘教シンボル事典

占術や魔術、神智学で用いられるシンボルを解説。今回は、生命の樹とともにキリストを表す魚、「イクテュス」です。 文=松田アフラ 2匹の魚がキリストと信徒を意味し、錨が教会を象徴する。ギリシアのエピグラフィカル博物館蔵。 〈イクテュス〉とはギリシア語で「魚」を意味する言葉であり、2本の交差する弧によって構成される魚を模した図形もまた〈イクテュス〉と呼ばれる。この言葉と図形の意味については、かの古代キリスト教最大の教父、聖アウグスティヌスが、その畢生の大著『神の国』において次

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人間とも交わった北欧の妖精「トロール」/幻獣事典

人間とも交わった北欧の妖精「トロール」/幻獣事典

世界の神話や伝承に登場する幻獣・魔獣をご紹介。今回は、北欧で人とも深く交流した妖精「トロール」です。 文=松田アフラ 優しい巨人、また裏腹にイタズラ好きの小人というイメージもあるトロール。  北欧諸国、特にノルウェーやデンマークの伝承に登場する妖精の一種であるトロール。通常は小人とされるが、まったく逆に巨人とされることもある。  文学者ホルヘ・ルイス・ボルヘスによれば、元来はヨトゥンヘイムに棲み、戦神トールと戦った巨人族が「無骨なトロールに変えられた」という。かつての

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魔術道士たちの表徴「五芒星」/秘教シンボル事典

魔術道士たちの表徴「五芒星」/秘教シンボル事典

占術や魔術、神智学で用いられるシンボルを解説。今回は、人間自身を模した魔道の星「五芒星」です。 文=松田アフラ 五芒星のうえに魔術シンボルを加えた図。エリファス・レヴィによるもの。 「グノーシス教徒の間で〈煌めく星〉と呼ばれる『五芒星』は、叡智の独裁的偉力の表徴である。要するに魔術道士たちの星であり、〈言〉の具体化した表徴である」--19世紀最大の魔術師、エリファス・レヴィは、『高等魔術の教理と祭儀』において五芒星についてこのように述べている。 「五芒星は諸元素に対する

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スコットランドに伝わる馬型の水精「ケルピー」/幻獣事典

スコットランドに伝わる馬型の水精「ケルピー」/幻獣事典

世界の神話や伝承に登場する幻獣・魔獣をご紹介。今回は、生け贄を求める凶兆の水精「ケルピー」です。 文=松田アフラ 馬のような姿だが、自在に背を伸ばすという能力もあるという(イラスト=Wikia)。  ケルピーはスコットランドの民話に登場する水の精である。人間の姿を採ることもあり、ときには美しい若者に化けて無垢な乙女を誘惑したりもするが、通常は馬の姿をしており、その身体には緑の発疹があって、川や湖や沼の中に潜んでいるという。  スコットランド語のkelpieの語源は不明だ

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カバラの根本図象「生命の樹」(近代)/秘教シンボル事典

カバラの根本図象「生命の樹」(近代)/秘教シンボル事典

占術や魔術、神智学で用いられるシンボルを解説。今回は、神の内的世界を顕す逆さ吊りの大樹=「生命の樹」です。 文=松田アフラ セフィロトの樹。アタナシウス・キルヒャーのエジプト学文献に記されたものに着色し、明瞭化したもの。 「今や生命の樹は上より下に伸びゆく、それはすべてを照らし出す太陽である」(『ゾーハル』)。  ユダヤ神秘主義カバラにおいては、不可知の超越神と創造された顕現世界との間にひとつの神秘的な関係が措定されていた。カバラの徒によれば、世界の創造とは神の内的世界

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人類に文明を授けた半魚の半神「オアンネス」/幻獣事典

人類に文明を授けた半魚の半神「オアンネス」/幻獣事典

世界の神話や伝承に登場する幻獣・魔獣をご紹介。今回は、幻獣というよりも半神、メソポタミア神話に遡る賢人「オアンネス」です。 文=松田アフラ シュメール時代のレリーフに描かれたオアンネス。  半魚人や人魚などは幻獣として知られるが、果たしてオアンネスを「幻獣」のカテゴリに入れるべきであろうか?  オアンネスの起源は、現在判明しているところによれば、古くメソポタミアの神話にある。紀元前14世紀というから途轍もない大昔であるが、テル=エル=アマルナやアッシュールから出土した

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全宇宙を知る世界樹「生命の樹」(古代)/秘教シンボル事典

全宇宙を知る世界樹「生命の樹」(古代)/秘教シンボル事典

占術や魔術、神智学で用いられるシンボルを解説。今回は、古代に創成から終焉までを知る象徴として用いられた「生命の樹」です。 文=松田アフラ 神学者ボナヴェントゥラの『生命の樹』を主題とした聖画(14世紀初頭)。 「園の中に生命の樹、および善悪を知るの樹を生ぜしめ給へり」ーー『創世記』の人類誕生説話において、人類の原郷たるエデンの園に「善悪の知識の樹」と並んで生えていたとされるのが「生命の樹」である。  神のいいつけに背いて知識の実を食べ、“目が開けた”人祖アダムとその妻エ

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