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蛍柱/読者のミステリー体験

蛍柱/読者のミステリー体験

「ムー」最初期から現在まで続く読者投稿ページ「ミステリー体験」。長い歴史の中から選ばれた作品をここに紹介する。 選=吉田悠軌 蛍柱 埼玉県 70歳 伊藤方年  あれは、昭和20年8月初めのこと。当時、私は12歳、中学1年生でした。  そのころ東京に住んでいた私たち家族は、アメリカ軍の激しい空襲を避けて、ある村の民家に疎開していました。  そんな、ある日の夕方、私は母の用事で父の勤め先まで行ったのですが、父と行き違いになってしまったので、しかたなくひとりで終電車に乗って帰

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ホ・ホ・ホ〜タル怪…
夏の夜の幻想、蛍奇談/黒史郎・妖怪補遺々々

ホ・ホ・ホ〜タル怪… 夏の夜の幻想、蛍奇談/黒史郎・妖怪補遺々々

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」! 最近では見る機会も減ってしまった夏の風物詩、蛍にまつわる怪異を補遺々々します。 文・絵=黒史郎 蛍の光に誘われて  夜にたゆたうホタルの光群は、私たちを現世から引き離し、隠り世へといざなうかのような夢幻の光景です。闇の中を静かに燃える鬼火狐火などの陰火といわれるもの、幽微に光り漂う人の魂魄、ホタルはこういったものと間違えられることもあれば

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