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「ほっといてくれよ」ーーそうはいかない人面犬騒動・前編/黒史郎・妖怪補遺々々
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「ほっといてくれよ」ーーそうはいかない人面犬騒動・前編/黒史郎・妖怪補遺々々

1990年前後、世間を騒然とさせまくった怪異、人面犬とはいかなる存在だったのか? いま一度、振り返ってみよう! ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ! 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 人は人面を捜しつづける 天井に浮かびあがる苦悶の表情の染み。しかめっつらの奇岩奇石。ジンメンカメムシ。火星の人面。アルバムの写真の中のシミュラクラ。  私たちはあらゆるものから「人面」を見いだして

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廃墟が呼ぶ/黒史郎・化け録
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廃墟が呼ぶ/黒史郎・化け録

あるときは図書館の書架を漁り、あるときは体験者から話を訊き……「化け録」は、日々古今の怪異を収集する作家・黒史郎が拾い集めた膨大な化け物たちの記録。 第1回目はまず、こんなお話を、ひとつ。 文=黒史郎 イラストレーション=北原功士 廃墟が呼ぶ 廃墟には人を惹きつけるものがある。だからといって勝手に踏み荒らしていいはずがない。  しかし、近年ではそういう場所を心霊スポットと称して不法侵入し、撮影した動画をネットにあげる行為が横行している。これは霊に対しても不行儀ではないだろ

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真っ赤に染まる「豆腐の怪談」/黒史郎・妖怪補遺々々
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真っ赤に染まる「豆腐の怪談」/黒史郎・妖怪補遺々々

まだまだ、蒸し暑い日が続くことと思います。こんなときは、ゾクリとするような怪談と、ひんやりとした冷奴でもいかがでしょうか。というわけで、今回は高知県で語られる【豆腐にまつわる怪談】をご堪能ください。 ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ!  文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 罪は豆腐にあらわれる 香美郡槙山村(現・香美市)土居、ここにあった八幡宮の境内は一宇(いちゅう)小三郎の居

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夏の夜のタクシー幽霊譚…意外すぎる乗客とその行く先/黒史郎・妖怪補遺々々

夏の夜のタクシー幽霊譚…意外すぎる乗客とその行く先/黒史郎・妖怪補遺々々

講談の世界でも「冬は義士、夏はお化けで飯を食い」などというように、夏のお話といえば怪談! なかでも「タクシーの幽霊」は定番中の定番ですが、そこはいかにも妖怪補遺々々らしい斜め上なお話を紹介しよう。 ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ!  文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 タクシー怪談 ひと気のない夜道を走る、1台のタクシー。  舗装された道から未舗装の道に変わると、節くれだった

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長野県上高井郡綿内村の”河童”の様相/黒史郎・妖怪補遺々々

長野県上高井郡綿内村の”河童”の様相/黒史郎・妖怪補遺々々

今回は、水辺で遊ぶ機会の多い夏にぴったりのメジャー妖怪、河童について。しかし、今回発掘されたその姿は、われわれのイメージとは異質なものだった! 亜種か? これが真の姿なのか? ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」! 河童はどんな姿で、なにをするものか 皆さんのもつ「河童」の姿のイメージは、どのようなものでしょうか。  頭に皿、緑っぽい肌の色、手足には水掻きがあるでしょうか。それとも

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きょう、屁が出た。ーー異放屁人・列伝!/黒史郎・妖怪補遺々々

きょう、屁が出た。ーー異放屁人・列伝!/黒史郎・妖怪補遺々々

〝妖怪放屁放屁〟3部作、ついに完ケツ! 歴史に埋もれるべくして埋もれた放屁譚を大発表します! 屁をこくとき、だれもが妖怪になるのです。 ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ! 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 異能の”屁名人” かつて私たちの国には、屁の名人と呼ばれる人々がいました。「曲屁福平」「屁國先生」「屁又」「放屁太夫」と名乗り、呼ばれていた彼らは、曲芸としての屁を使いこな

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「屁」で幸福を得る爺と、災いを得る隣の爺/黒史郎・妖怪補遺々々

「屁」で幸福を得る爺と、災いを得る隣の爺/黒史郎・妖怪補遺々々

前回に続き〝妖怪放屁放屁〟3部作の第2弾! 鳥を呑んだ爺さんと隣の爺さんの物語と、21の類話を怒涛の如く補遺々々します。 ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ! 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 ある爺の成功物語  どこにでもいるような普通の善良なお爺さんが、ある日、自分の人生を変えることとなる「奇跡の屁」を獲得する――そんな昔話が全国各地に見られます。 「隣の爺」の回(202

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「嫁の屁」で、飛ぶ。/黒史郎・妖怪補遺々々

「嫁の屁」で、飛ぶ。/黒史郎・妖怪補遺々々

普通の妖怪譚より奇妙かつ恐るべきは「嫁の屁」……? 今回より3回に渡り、「におう」話を補遺々々します。 ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」だ! 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 おならの意味 「へへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへへ」  31個の「へ」。これは加保茶元成という狂歌師が、人が放屁したときに周りの人が笑った様を詠んだものだといいます。五・七

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土瓶が、下がる。/黒史郎・妖怪補遺々々

土瓶が、下がる。/黒史郎・妖怪補遺々々

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」! 今回は、藪や枝に〝下がる〟土瓶の怪異を補遺々々します。 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 なぜ、その姿に……  古い道具や棄てられた道具が、化けて妖怪となる――そんなお話があります。茶器、仏具、食器、その他日常品に目や口や鼻が現れ、角や手足や尻尾が生え、歌い、踊り、飲み食いし、時には人々を脅かします。このような「道具が化けた妖怪」は絵巻や昔

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子供の遊びに忍び込む”鬼”や”異なるもの”たち/黒史郎・妖怪補遺々々

子供の遊びに忍び込む”鬼”や”異なるもの”たち/黒史郎・妖怪補遺々々

ホラー小説家にして屈指の妖怪研究家・黒史郎が、記録には残されながらも人々から“忘れ去られた妖怪”を発掘する、それが「妖怪補遺々々」! 新年一発目は、『異』なるものと繋がろうとする子供たちの遊びから補遺々々します。 文・絵=黒史郎 #妖怪補遺々々 遊戯に「異」が混じる  奥成達『遊び図鑑』には、「ブタノコマギレ」「伝染病」「牛殺し」「子とろ子とろ」など、物騒な名称をもつ遊びが見られます。遊びの中には昔から、何らかの「残酷」は入っているものでした。戦争、いじめ、死を連想させ

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