
複雑なEXPOグッズ・キーホルダー 古代宇宙人”シャコちゃん”の謎を追う!/山下メロ・平成UMAみやげ
遮光器土偶は平成初期に重要なキャラとして君臨していたーー!
バブルをまたいだ平成は、いわゆるオカルト事象がやんわりと世に受け入れられていた時代でもある。「ファンシー絵みやげ」研究家の山下メロが、当時を彩った”UMAみやげ”の世界をご案内。
文・写真=山下メロ #平成UMAみやげ
遮光器土偶の「シャコちゃん」
古代宇宙飛行士説において重要な、縄文時代の遮光器土偶。
前回は、その遮光器土偶が、いかに平成レトロの時代に子ども向けキャラクターだったかを説明しました。

筆者の友人が、娘さんの結婚式で新郎新婦から両親への贈り物としてもらった50cmくらいある遮光器土偶。
具体的に平成初期における遮光器土偶の例としては、平成元年(1989年)のドラえもん映画『のび太の日本誕生』の敵・ツチダマや、平成2年(1990年)発売のRPGファミコンソフト『ドラゴンクエストIV』のミステリードールなどのモンスターがあります。
そして平成3年(1991年)、ふるさと創生事業による交付金で青森県つがる市・五能線木造駅駅舎の改修が行われました。

右下の足があったはずの部分で両手を挙げているのが筆者。なんと前回の記事が配信された、ちょうどその日に、たまたまこの場所に来ていたのです。

列車が到着すると目が光るという仕組みについて事前に知っていましたが
昼でもしっかり光っているのを確認できました。
列車が到着すると目が光る木造駅の遮光器土偶駅舎 pic.twitter.com/8kxY05lrNt
— 山下メロ(ファンシー絵みやげ・平成レトロ) (@inchorin) May 11, 2021
さて、地元の人に「シャコちゃん」と呼ばれているこの駅舎……このシャコちゃんの名称の元となったと思われるのが、前回お見せしたようなファンシー絵みやげキーホルダーです。

いわゆる80年代から90年代に子ども向けに作られた観光地みやげ=ファンシー絵みやげっぽいのですが……
結論から言うとここに描かれている宇宙人っぽいアンテナが生えた空飛ぶ遮光器土偶。
これがまさに「シャコちゃん」なのです。

こちらにはシャコちゃんと書かれています。
青函博の中の、函館EXPOと青森EXPO
ちなみに前回紹介した空飛ぶシャコちゃんのキーホルダーはこちらです。

この中には青森EXPO88の文字と、SEIKAN EXPOの文字。
お分かりの通り、EXPO=博覧会のキーホルダーで、まさに1988年という地方博が多かった時代。
確かに博覧会の名称は色々あってややこしいものです。
たとえば1985年の通称「つくば万博」は、「つくばエキスポ」「つくば85」「科学博覧会」など色々な名称・略称・愛称で呼ばれたものです。
しかしそんな中でも今回は、さらにややこしいです。