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子供を見守る”見えざるもの”たちの思い/遠野そら・MYSTERY PRESS

超常現象ニュースをお届けする本コーナー。今回は、台湾とイギリスから心霊事件をご紹介する。霊には霊の、思いがある……。

文=遠野そら

#MYSTERYPRESS

黒髪が背後に

“子供には大人に見えないものが見える”と言われている。だが、もしかすると彼らーー見えないものたちーーが子供を選んで現れているのかもしれない。

 まず、台湾での話だ。撮りためていた動画を見返していたファンさんは、ある1つの動画に目が留まった。それは、当時3歳だった娘が寝室のベッドの上で歌い踊っている動画。妻の実家に帰省した時、はしゃぐ娘の姿に顔をほころばせて撮影した動画だった。だが、そこにはいるはずもない女性が映っていたのだ。

「あれ? 誰だ?」

 寝室に置いてある小さな机。その机の椅子にピンク色のシャツを着た黒髪の女性が、まっすぐ壁を見つめるようにして座っている。
 部屋には僕たちしかいなかったーー。記憶が戻るにつれ背中に冷たいものを感じたファンさんが慌てて妻に動画を見せると、妻は震える声でこう言った。

「その動画を撮影した日、その日は裏の家に住んでいた若い女性のお葬式の日だったの」

 黒髪の女性は父娘のほほえましい様子に心惹かれ、思わず現れてしまったのだろうか。

孫を見守る手

 またイギリスでも不思議な現象が起きている。
 生後4ヶ月の男の子・アイザックは、胸の感染症を患っていた。日に日に衰弱し、息苦しそうに泣く小さな息子に、母親のチャーリーは必死の思いで看病を続けていた。

 ある日のこと。いつになく穏やかな様子で眠っていた息子に安心したチャーリーは、溜まった食器を片付けようと台所でベビーモニターの電源を入れた。薬が効いたのか、アイザックはぐずりもせず、よく眠っていた。しばらくして台所を片付けたチャーリーがふとモニターに目をやると、眠っている息子に手を伸ばす腕が映っていたのだ。

「誘拐!?」

 声にならない悲鳴を飲み込みモニター画面の写真を撮ると、チャーリーは転がるように寝室へと向かったが、そこにいたのはすやすや眠る息子と穏やかな静寂だけ。緊張と安堵が混ざった気持ちで、さっき撮った写真を見ると、やはり腕は映っている。見間違いなんかではない。
 だが、少しすると写真を見ていたチャーリーの目から思わず涙がこぼれた。なぜなら、その腕はまるで包み込むようにアイザックの小さな手を握りしめていたのだ。
 アイザックの祖父は、彼が生まれる少し前に亡くなっている。チャーリーは「小さいながら苦しい思いをしている孫を心配して現れてくれたのかもしれない」と語っている。

 子供は純粋だ。本当に天使かと思う。もしかしたら“大人には見えない彼ら”もその可愛さに目を細めているのだろうか。


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