
平成UMAと「ファンシー絵みやげ」の世界/山下メロ・平成UMAみやげ
平成を彩ったファンシー絵みやげに出現したUMAやムー的なあれこれを紹介してきた本連載……いよいよ最終回! 日本各地のレイクモンスターを振り返り、本場・ネス湖の「みやげ」で一休みといたします!
文・写真=山下メロ #平成UMAみやげ
平成UMAみやげの世界・最終回
これまで日本各地で目撃されてきた平成のUMAみやげたち。
人面魚からツチノコ、河童、ヒバゴン、グレイなど、この連載では、全国のさまざまなお土産品を紹介してまいりました。
そんな平成UMAみやげの連載も、いよいよ今回で最後となります。
最終回は、これまでたくさん紹介してきた日本中の”ネッシーフォロワー”に対し、本国スコットランドのネッシーみやげを紹介したいと思います。
ネッシーとは……こちらをご参照ください。
和製ネッシーの世界
本家に先立ちまして、まずは和製ネッシーを簡単に振り返ります。詳しくは、過去の〇ッシー関連の記事をご覧ください。
日本全国に溢れた「〇ッシー」と呼ばれた湖で目撃されたUMAたち。まずは本州、富士五湖・本栖湖のモッシー。
怪獣タイプのファンシー絵みやげ化モッシー。英字新聞のようなローマ字デザインに当時の空気を感じる。
次に、本州から北へ、北海道・洞爺湖のトッシー。
名産品「わかさいも」の解説書に登場。他にもぬいぐるみが確認されている。
同じく、北海道・屈斜路湖のクッシー。
ファンシー絵みやげステッカーにキーホルダーと、いくつかの商品が見つかっている。
そして一気に南へ。九州は鹿児島・池田湖のイッシー。
タグとテレホンカード。イッシーは描かれる姿もさまざま、英文字での表記もさまざま。
西郷隆盛のTシャツと並んで売られるイッシーのTシャツ。ヤシの木が描かれている。
こんな感じで、とにかくバブルの頃の日本中で商品が作られていたことからも、いかに和製ネッシーが重要な観光資源だったかが分かることでしょう。繰り返しとなりますが、詳細はそれぞれの記事をご覧ください。
本家に便乗する和製ネッシー
そんな和製ネッシーですが、そもそも本家ネッシーの人気に便乗した感じがするネーミングながら、さらに本家を強引に登場させたという例もありました。
屈斜路湖のクッシーは、なんとネッシーに便乗したレコードを出している。
こちらはイッシーとネッシーがボクシングをしている。しかもイッシーがネッシーを殴っている。便乗しておきながらボコるとは、さすがファンシー絵みやげ時代のノリ。
本家ネッシーの土産品
いかに観光地において和製ネッシーが重要だったかを見てきましたが、では本家ネッシーのお土産品はどんなものがあるのでしょうか。スコットランドのネス湖は、日本と同様に観光地化し、土産品が作られているそうです。まずは日本でも定番のキーホルダーから。
I♡NY にも通じる I♡SCOTLAND。そして伝統的なタータンチェックのタグと、ネッシーを使ってスコットランドを激推ししています。というより、スコットランドのマスコット的存在がネッシーになってますね……。
スコティッシュギフトという台紙に、エンブレムにも使われる盾の形のキーホルダー。そしてチェックの帽子をかぶったネッシー。アニメ調のイラストになっています。
こちらも同じ台紙と形状。背景が描かれています。
これらはほんの一部ですが、他にもかなりの種類のお土産が存在しています。そして、私が個人的に「現物みやげ」として愛好している「ベルリンの壁」的な、そこにある現物をお土産にしてしまうシリーズもありました。
あと30分ほどで日付も変わってしまうけど、今日は「水の日」ということで、僕が持っている1番大事な水です!
— 中沢健 (作家・UMA研究家) (@nakazawatakeshi) August 1, 2021
ネス湖の水っ!! pic.twitter.com/BGCaVxPua6
こちらは、私のYouTubeチャンネルにもゲスト出演してくださったことがあるUMA研究家・中沢健さんのTwitterより。なんと、ネス湖の水です。
動画はこちらから。こちらで和製ネッシーのおみやげも紹介しています。
そして、この動画を撮影したのはパワースポットでもある中銀カプセルタワービルの、コスプレDJ声ちゃんのお部屋。声ちゃんもまた別のネス湖の水を……
ネットでネス湖の水が買える時代!けれど、いつか必ず現地へっ!! #ネス湖 #ネッシー #未確認生物 pic.twitter.com/M2WcYukKz9
— 声 (@cosplaykoechan) September 8, 2020
やはり持っているんですね。
その中銀カプセルタワービルの声ちゃんの部屋に、こんなステッカーもありました。
こんな渋い写真のシルエットのステッカーもあるんですね。
そして、ふと壁を見ると、日本の観光地土産の定番中の定番であるペナントにネッシーが描かれているような……
ネス湖のペナントを持つコスプレDJ声ちゃん
このペナント……なぜか日本語で「ネス湖」と書かれています……。なぜこのようなものが存在するのでしょうか……。気になる方は探してみましょう。
しかし、さすが土産品の多さも王者ネッシーの貫禄といった感じです。
みんなも是非、スコットランド・ネス湖へ行ってみましょう。
お土産だけでなく、本物のネッシーに会えるかもしれません!
最後に
というわけで、和製ネッシーから人面魚、つちのこ、河童、ヒバゴン、人魚、イエティ、ドワーフ、UFO、リトルグレイ……などなど観光地で出会うさまざまなUMAを紹介してまいりました連載も今回で終了です。
まだまだ紹介しきれていないUMAみやげもありますし、今後も日本中の観光地で保護活動は続けますので、またいつかどこかで目撃談が出てくるかもしれません。
そのときは捜索・捕獲のほどよろしくお願いします!
山下メロの「平成UMAみやげ」連載一覧
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