リアル「ロビンソン漂流記」になった話など/南山宏・ちょっと不思議な話
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リアル「ロビンソン漂流記」になった話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2012年6月号、第338回目の内容です。

文=南山宏

宇宙から来た黄金

 地球に埋蔵されている黄金は、太古に宇宙から降ってきた?
 2011年9月7日、英ブリストル大地球科学部のマチアス・ウィルボルド博士とティム・エリオット教授は、重い金やプラチナなどの貴金属や硬くて重いタングステンやコバルトなどの希少金属(レアメタル)が現在採掘できるのは、地球の創成後数億年経ってから大量の隕石群に猛爆された結果だという明白な証拠をついに突き止めたと発表した。
 地球が形成される途中、溶融した鉄が中心部に沈んで地核(コア)を造ったさい、地球内部にある金やプラチナも大部分が道連れにされた。
 実際、コア中に大量に含まれる貴金属を仮に地上に積み上げれば、全地表を厚さ4メートルの貴金属層で覆う計算になるという。
 だが、それでもコアの外側のマントルを形成する岩石には、その何万倍もの貴金属が存在する。
 そこで以前から、地球形成の最中だがコアは出来上がった後で、貴金属を含有した隕石群が大量に降り注ぎ、溶融した金などがコアまで沈まずにマントル内に留まったからだろうと考えられていた。
 ウィルボルドとエリオットはこの仮説を検証するため、グリーンランドで採取された40億年前の岩石に含まれるタングステンの同位体183の含有量を精密測定して、現代の岩石のそれと比べてみた。
 面倒な理屈は省くが、この含有量は起源鑑定用の指紋みたいなもので、グリーンランド岩石のほうが現代の岩石より15PPM(100万分率)だけ少なかったのだ。
 このごく微量だが重大な変化こそ、地球の採掘可能な金(とほかの貴金属・希少金属)の埋蔵量過剰が、太古、隕石雨の猛爆に由来する決定的証明になるという。
「これほど超高精度(ウルトラ・ハイ・プレシジョン)の成分測定に成功したのは、世界広しといえどもわれわれの実験室が初めてだ」
 ウィルボルドとエリオットは自画自賛して、さらにこう続ける。
「世界の経済と多くの主要産業が依存する貴金属・希少金属の大半が、じつは地球が形成される途中、絶好のタイミングで約200億の10億倍トンという莫大な量の小惑星物質が地球に付け加えられた幸運な偶然のおかげであることを、われわれの研究は立証した」
 人類が首尾よく宇宙進出を果たしたあかつきには、ひょっとすると〝黄金隕石〟とか〝プラチナ小惑星〟探しが、未来の宝探しとして大いに流行(はや)るかもしれない。


カササギ異聞

 オーストラリアの西オーストラリア州フォレストで、1羽のカササギの賢いがいささか不気味な行動が、人家の庭先で目撃された。
 カササギはネズミの死骸をくわえて飛んでくると、窓辺の前まで伸びている木の枝に、まずネズミの尻尾を巻きつけてぶら下げた。
 そして死骸を少しずつついばんでは飛び去り、飛び戻ることを繰り返した。おそらく巣にいる子供たちへの給餌行動だったらしい。
 観察した69歳の主婦ヒルダ・クーパーさん(仮名)もびっくり。
「カササギには長年餌をやってるけど、こんな行動は初めて見たわ」


デフォー救助

 沿岸警備隊は当惑した。英スコットランドの無人島に漂着した男が、自分で助けを求めておきながら、名前を明かすのをしぶったからだ。理由はすぐに判明した。
「ダニエル・デフォーといいます。ご面倒をおかけしてすみません」
〝ロビンソン・クルーソー〟と偶然同姓同名だった。
 2011年1月25日、フォース市沿岸警備隊は、ボートを潮に流されて孤立していたデフォー氏とガールフレンドを、小さなクラモンド島から無事に救い出した。


発火スイング

 2010年8月28日、米カリフォルニア州アーヴィンのシェーディキャニオン・ゴルフクラブで、某アマチュアゴルファーが、ラフに打ち込んだボールをフェアウェイに戻そうとして、次のショットを思いきり振った瞬間、アイアンのヘッドが小石に当たって、ぱっと火花が飛び散った。
 とたんに雑草に火がついてみるみる燃え広がり、丘陵の森林地帯を含む5万平方メートル近い面積を焼きつくす大山火事になった。
 消防士150人とヘリコプター1台が出動してやっと消し止めたが、このところ連日続いた熱波で大気がカラカラに乾燥しきっていたことが、誘因となったようだ。
 ゴルフスイングの発火事件はほとんど前例がないが、偶然にも同じ年の4月10日、宮城県大和(やまと)町のミヤヒル36ゴルフクラブでも、17番ホールで中年男性が5番アイアンを振ったところ、火花が散って芝生に燃え移り、約900平方メートルの芝を焼いた事件が起きている。


警備ミステリー

 エジプト系アメリカ人のモハメッド・イブラヒム植物学教授は、2010年5月11日、カイロ空港でニューヨーク発の直行便から降り立つやいなや、銃火器等危険物の不法所持容疑で逮捕された。
 ピストル2丁、銃弾250発、刀剣2振り、ナイフ11本を自分のスーツケースにこっそり忍ばせて違法に持ち込もうとしたからだ。エジプト国内のテロリスト組織との関連も取りざたされている。
 しかし最大のミステリーは、出発地のニューヨークにおける空港の厳重な警備と監視の目を、どうやってくぐり抜けたのかで、関係当局者は困惑しきっている。


日本一の〝箸〟

 富山県砺波(となみ)市は庄川水記念公園のひょうたん池に、今年4月、長さ2.2メートル、幅75センチのアーチ状の〝箸〟がかけられた。
〝橋〟の間違いではない。当地の青年有志グループ・日本一会が飲食店7店の協力で使用済みの割り箸7万本を集め、防腐剤と接着剤で固めたもので、アーチ橋にして強度を高めたのは、実際に渡れる橋にしたかったからだという。
 人体実験を重ねて、重さは200キロまで耐えられるようにした。割り箸製で実際に人が歩いて渡れる橋はどこにもないはずという。
 会長の建設業・宮窪大作氏(37歳)の話では、新しい観光名所にするだけでなく、日本独特の割り箸文化を後世に伝える目的とか。
 そこで日本一会が命名した橋の名は――もちろん〝日本箸(にほんばし)〟!!


(月刊ムー2012年6月号掲載)

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