天使の本当の姿の話など/南山宏・ちょっと不思議な話
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天使の本当の姿の話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2015年5月号、第373回目の内容です。

文=南山宏

紅海分裂再考

 公開中の巨匠リドリー・スコット作品『エクソダス:神と王』は、モーセ率いるヘブライの民のエジプト大脱出を描いた聖書の有名な物語で、最大の見せ場は紅海を二つに割り、露出した海底を歩いて渡る〝海割れの奇跡〟だ。中国語版聖書では〝紅海分裂〟という。
『聖書』「出エジプト記(エクソダス)」では、神がモーセを助けるために起こした奇跡とされ、宇宙考古学仮説では、宇宙人がその神に取って代わる。
 一般的には実際の出来事ではなく宗教的説話と見なされるが、意外にも科学者たちは、紅海や周辺の地形や気象条件から、科学的ににはありうる現象と見ている。
 スコット監督は地震大津波がくる直前の引き潮を利用したとするが、従来有力視されてきたのは、エーゲ海サントリーニ島の火山カルデラの外輪山が水圧に負けて破れ、海水が一気に流れ込んで引き潮が発生した、という可能性だ。
 しかし、噴火や地震はいつ起こるか予測が困難で、タイミングよく起こること自体が奇跡である。
 幸い、NOAA(米国立海洋大気庁)海洋局の元主任技官ブルース・パーカー博士によれば、紅海の北端部スエズ湾付近では、しばしば〝海割れ〟を引き起こすもっと普通の低潮現象があり、実際に1798年、ナポレオンと配下の小部隊が渡り切れずに溺れかけた実例が記録されているという。
 またNCAR(米国立大気研究センター)のカール・ドルーズ研究員らのチームが、最近専門誌に発表した〝強風水割れ効果(ウインド・セットダウン・エフェクト)〟に基づく新説では、出エジプト記に「強い東風が海水を押し分け、陸地に変えた」とある記述をもとにコンピューターシミュレーションした結果、海底地形と風の強さ・持続時間の条件しだいで〝海割れ〟が発生することが確認された。
 パーカーもドルーズも、おそらくモーセは現地独特の気象と海洋の現象を熟知していて、その知識をうまく利用したのだろうという点で、考え方が一致している。


救い救われて

 ロシア・ウラル地方のブルガコヴォで、ラウル・クトリャフメトフ坊や(7歳)が、路傍の深さ3メートルのライフライン孔に転落しながら、零下10度の極寒下を3日3晩生き抜いて無事に救出されたのは、愛犬ミールが終始寄り添って温めてくれ、吠え立てて捜索隊に気づかせたからだった。
 もっとも、先に落ちた犬を助けようとして自分も落ちたらしい。


笑い事じゃない

 去年7月のある夜、英ノッティンガムのオーシャンクラブで、上演中のコメディを楽しんでいた100人以上の客の頭に、突然ウジ虫の雨がばらばらと降り注いだ。
 ウジ虫は喜劇役者のひとりの頭上にも落ちかかり、彼は絶叫を発して舞台から猛然と走り去った。
 天井の空調システムの吸排気ダクトにハトが詰まって動けなくなり、その死骸から大量のウジ虫が発生したのが原因だった。


背中にナイフ

 カナダはノースウエスト準州フォートグッドホープ在住のビリー・マクニーリーさんは、最近背中がやたら痒いので、医者に行ったところ、なんと長さ7センチもあるナイフの刃が、そこに数年前から埋まっていることが判明した。
 2010年4月、マクニーリー氏は街中でチンピラにからまれ、背中を5回も刺されたが、病院で傷口を縫合してもらったとき、レントゲン写真は撮られなかった。
 それからというものマクニーリー氏は、空港や重要施設でセキュリティチェックをされるたびに金属探知器が鳴り出すので、いつも不思議に思っていたという。


天使学者の見解

 イタリアはローマのとある元ルネサンス宮殿で開催された〝天使に関する聖職者会議〟の出席者の1人、レンツォ・ラヴァトリ神父という〝天使学者〟は、〈デイリーテレグラフ〉紙2013年12月21日付で、非公式見解と断りながらも、以下のように断言した。
「天使は実在するが、絵画に描かれるような翼はなく、むしろ光の砕片のような姿をしている。社会がますます世俗化し物質主義化して〝悪魔〟が入れる〝開けっ放しの扉〟同然なので、天使に対する需要はいよいよ増しつつある!」


正直は財産

 正直者のホームレスが、自分の募金箱に誤ってダイヤの指輪を投げ込んだ女性に、それを返却した話がネットメディアに掲載されたすぐ翌日、世界中の6000人から合計14万5000ドル(約1725万円)の寄付金が集まった。
 米カンザス州のカンザスシティで物乞いをしていたビリー・レイ・ハリス氏の正直さに感銘した指輪の持ち主サラ・ダーリング夫人とその夫が、その日のうちにハリス氏への寄付金募集のオンラインページを立ち上げたからだった。


生涯花嫁姿の女

 中国山東省の寒村に住むシャン・ジュンフェンさん(48歳)は、2004年に結婚して以来、花嫁衣裳を着たまま暮らしている。
 外出するときも農作業の間も白無垢(しろむく)を脱がないので、周囲の村人たちからは奇異の目で見られ、変人扱いだが、「これがいちばん幸せなの」と当人は気にしない。
 実はこれには深い理由がある。彼女は省内の即墨(ジモー)市の貧農の出で、18歳のとき誘拐され、臨沂(リンイー)市に住む年配の男に売られた。
 その男と強制結婚させられ、事実上の奴隷扱いで畑仕事などにこき使われ、15年間も囚われの身だったが、ついに耐えきれなくなって着の身着のまま脱走したのだ。
 放浪するうちに辿り着いた山中の小村で、優しい中年女性に助けられた。数年ほど農作業を手伝ううちに、女性の弟の誠実なズー・ゼンリャン氏から求婚された。
「結婚式の日は、私にとって生涯一幸せな日になったわ。それをどうしても終わらせたくなくて、一生花嫁姿でいる決心をしたの」
 シャンさんは説明する。
「それで私がいちばん幸せならと、夫もよく理解してくれてるわ。ほかの服は1枚もないけど、花嫁衣裳は季節に合わせて着替えられるように、ほかにも3着買ったわ」


(月刊ムー2015年5月号掲載)

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