火の玉/読者のミステリー体験
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火の玉/読者のミステリー体験

「ムー」最初期から現在まで続く読者投稿ページ「ミステリー体験」。長い歴史の中から選ばれた作品をここに紹介する。

選=吉田悠軌

火の玉

三重県 匿名希望

 中学生時代、放課後、友人たち4人と下校していたときのことです。すでに夕日は沈みかけていて、稲刈りのすんだ田んぼの中では子供たちがボールで遊んでいました。

 そんなときでした。

 友人のひとりが「火の玉だ‼」と、叫んだのです。
 驚いて、友人の指差すほうを見ると、50メートルほど先にある山の麓にサッカーボールくらいの大きさの濃いオレンジ色の球体が浮かんでいました。

 みんな悲鳴をあげ、その場に鞄を投げ捨てて一目散に退散。
 しかし私だけはその球体に向かって走っていきました。
 理由は、以前読んだ本に「火の玉が体に触れるとその場で死ぬが、食べてしまえば1000年は生きる」と書いてあったのを思いだしたため。無謀にも試してみたくなったのです。

 必死に火の玉のそばまで近づいた次の瞬間でした。
 火の玉がパッといくつものミカンの大きさくらいに分かれたかと思うと、そのままあたり一面に飛び散り、スーッと空中に消えてしまったのです。
 呆然と立ち尽くしている私を、友人たちが迎えにきてくれました。
 その夜、バチが当たったのか、熱もないのに全身の血液が熱く、逆流するような感覚に、一晩中悩まされました。

(ムー実話怪談「恐」選集 選=吉田悠軌)

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