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ビッグフット空撮計画、その資金繰りの話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2013年11月号、第355回目の内容です。

文=南山宏


サスカッチ空撮計画

 米アイダホ州大の解剖人類学教授で、『サスカッチ:伝説と科学の遭遇』(2007年)の著者としても知られるジェフリー・メルドラム博士は、北米の伝説的獣人サスカッチまたの名をビッグフットの決定的証拠を入手する新手段として、熱探知カメラ搭載の遠隔操縦式無人飛行船の建造・購入を発表し、その資金30万ドル(約3000万円)の公募に乗り出した。
”ファルコン・プロジェクト”と称するこの妙案を最初に思いついたのはユタ州のサスカッチ研究家ウィリアム・バーンズで、1997年にカリフォルニア北部で野営中、全身毛むくじゃらの巨人がテント付近を徘徊し、険しい岩棚を軽々と登るのを目撃してから研究の道に入り、博士と親しくなってこの空撮計画を提案したという。
「実現したあかつきには、とくにサスカッチ目撃例が集中するカリフォルニア州、ユタ州、オレゴン州など太平洋沿岸北西部一帯の僻地の大森林地帯を、空中からしらみつぶしに調べて回るつもり」
 ――だそうだが、このニュースをロイター通信が昨年11月4日に伝えた時点では、残念ながらまだ1ドルの寄付も届いていない。


ガンつけ作戦

 オーストリアはツェルヴェークで航空ショーの警備にあたった空軍部隊は、ジェットエンジンに吸い込まれると重大事故を招きかねないコウノトリたちを追い払う目的に、銃器の使用を禁止された。
 代わりに”ガンつけ”作戦を命じられ、隊員たちが半信半疑ながら、コウノトリを見つけてはガンを飛ばして睨みつけたところ、作戦はみごと図にあたり、鳥たちは怖れをなして近寄らなくなった。


エアバッグパン

 リズ・ダグラスさん(51歳)はイギリスのグラスゴー付近で、突然の豪雨の中を運転中、愛車のニッサンが角を曲がりきれずに、スリップしてひっくり返った。
 エアバッグはなぜか作動せず脹らまなかったが、代わりに後部座席の買い物袋から、ホーヴィスブランドの高級食パン、ホワイトスライスローフ(約2斤分)が飛びだして、運よくリズさんの頭と車の天井の間にすっぽり挟まり、激突寸前に衝撃を和らげてくれた。
 2011年11月26日付〈デイリーメール〉紙によれば、消防士たちがオシャカになった車体を切断して彼女を救い出したとき、パンはそのままの位置に残っていた。


珍客来訪

 思わぬ珍客の訪問に、アネット・スウォッファーさんは目を丸くした。ふわふわの綿毛にくるまれたアザラシの赤ちゃんが、台所のソファに寝そべっていたからだ。
 アネットさんの家は、ニュージーランドは北島タウランガ湾からわずか数百メートル、人通りの多い道路ぎわに建っている。
 どうやら赤ちゃんアザラシは湾岸から這い上がり、道路を横断して、スウォッファー宅のネコ用ドアから這いずり込んだらしい。
 屋内にはネコもイヌもいたが、赤ちゃんアザラシは気にもせず、ソファーの上で45分ほど休息してから、捕獲ネットに捕まらないうちにふたたび海へ帰っていった。


サルの哀悼心

 去年の4月初め、中国海南(ハイナン)省の三亜(サンヤ)市内で、若いサルがタクシーに轢き殺された直後、現場のホテル前に近づくタクシーは、かたっぱしからサルの群れに襲われた。
 群れのうちの数匹は、若ザルの死骸を守るようにそばにたたずんでいつまでも離れなかったが、警察が到着して死体を片づけると、やっと諦めたように立ち去った。


命じる声

 イタリアはヴィアレッジオのサントアンドレア教会で、2011年10月2日のミサの最中、参集した約300人の会衆は、予想外の恐ろしい出来事に肝を潰した。
 司祭のアルドー・ビアンキーニ氏(46歳)が、説教を始めた次の瞬間、いきなり自分の顔面を手で掻きむしって、両眼をえぐり出すや、悲鳴を上げながら真っ赤な血の海の中に崩れ折れたのだ!
 後日、アルドーは病院の医師たちに、「頭の中でそうせよと命じる”声”が聞こえた」と説明した。
 アルドー司祭の眼球は、二度と眼窩に戻されて回復することはなかった。


愛の罰金刑

 ジュリエットが愛するロミオに求愛されたというバルコニーの下に・愛のメッセージ・を残しに訪れた恋人たちや観光客は、思わぬ罰金刑に当惑している。
 シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』の舞台となったイタリアのヴェローナは、2000年に世界遺産にも登録されたヨーロッパ屈指の美しい観光都市だ。
 中でも中世ではジュリエット側のキャピュレット家のモデルとされるカペッロ家の旧邸で、最近まで居酒屋”ジュリエットの舘(やかた)”だった建物のバルコニーと前庭に建つジュリエット像は、同市きっての人気観光スポットでもある。
 歴史家たちはこの名高いロマンス悲劇を「伝説に材を採ったシェイクスピアの創作で、そんな史実はなく、問題のバルコニーも17世紀頃に中世の石棺から造られたものだ」とニベもなく否定する。
 それでもシェイクスピア悲劇ゆかりの名所として、いつのころからか訪問者が、バルコニーの下や周囲の石壁に恋文や祈願文をチューインガムで貼りつけたり隙間に突っ込んだりする風習が生まれた。
 だが、街の美観を損ねるとの苦情も出されるようになったため、当初は市役所がメッセージ専用の場所を設けたものの、すぐに一杯になって収拾がつかなくなった。
 そこでとうとう昨年10月、市議会が禁止令を定め、違反者には最高500ユーロ(約6万6000円)の罰金を科すことにしたのだ。
 それでもこの観光名所の人気が落ちないことに気を強くした市の観光局は、今度はバルコニー拝観料を1人2ユーロ(約265円)ずつ取ろうとか、・ジュリエットの舘・の最上階に特別スイートを設けて、ハネムーンカップルに1泊5000ユーロ(約66万円)の・ロミオとジュリエットの夜・を楽しんでもらうとか、儲かりそうな新プランをさらに検討中とか。


(月刊ムー2013年11月号掲載)

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