
大洪水神話は事実だった!! CIAも調査したアララト山系”ノアの箱舟”地形/並木伸一郎・フォーティアンFILE
不可思議な事件の数々に、超常現象研究家・並木伸一郎が鋭く切り込む人気連載をウェブでもお届け。今回は、トルコのアララト山に存在する「ノアの箱舟」地形の謎と真実に迫る。
アララト山から突き出た巨大な構造物
『旧約聖書』の「創世記」に登場する「ノアの箱舟」。ノアとその家族、すべての動物のつがいを乗せた巨大な船は、神々がもたらした大洪水から彼らを守り、現在のトルコの東端にあるアララト山に流れ着いたという。
「創世記」で語られる箱舟の物語は、あくまで宗教的神話として受け止められてきた。しかし、歴史的事実をもとにした可能性がある。なぜなら、伝説の箱舟がまぎれもなく実在していたからだ。
ノアの箱舟が”発見”されたのは1959年。トルコ陸軍のルハン・ドゥルピナー大尉が、イランとトルコの国境近く、高度1900メートルの山岳地帯を撮影した航空写真に、奇妙な物体が写り込んでいることに気づいた。巨大な構造物が地上から突き出していたのである。
一帯は小さな村が点在する程度の僻地で、写真に写っている巨大な構造物に関する報告はいっさいない。不可解に思ったドゥルピナー大尉は、オハイオ州立大学の教授を務めるブランデンバーガー博士に分析を依頼した。当時、ケネディ政権下でキューバが隠し持っていたミサイルを発見したことで知られる博士は、写真解析の権威であった。
彼が出した結論は、物体が“船”であることは疑いの余地がないというものだった。

箱舟地形の俯瞰画像。この地形は、1948年の地震の影響で崩れた泥の層から姿を現したとされる(写真=Mfikretyilmaz/Wikipedia)。

1959年にルハン・ドゥルピナー大尉が撮影した航空写真。丸みを帯びた不思議な構造物が発見された。
航空写真に写る山岳地帯は、「創世記」のノアの箱舟が流れ着いたとされるアララト山である。ブランデンバーガー博士の解析結果に、だれもが巨大な遺物が伝説の箱舟であると考え、アメリカで発行されていた雑誌「ライフ」でも大々的に報じられた。
だが翌年の1960年、アメリカの研究グループが行った調査では決定的な結論には至らず、「自然の地形である可能性が高い」というコメントを発表するに留まった。しかしてまた一転、政府から正式な許可を得て1977年から数年にわたって詳細な調査を行ったロン・ワイアット率いる調査グループは、まったく別の結論に至っている。「この巨大遺物は間違いなくノアの箱舟である」と主張したのである。
大洪水神話は事実だった!! CIAも調査したアララト山系”ノアの箱舟”地形/並木伸一郎・フォーティアンFILE
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