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インドに吸血怪獣が出現した話など/南山宏・ちょっと不思議な話
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インドに吸血怪獣が出現した話など/南山宏・ちょっと不思議な話

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「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2022年4月号、第456回目の内容です。

文=南山宏

ロンゲストホーン

 米テキサス州西部で飼われているロングホーン牛が、このほどギネス世界記録を更新した。
 これまでの世界記録は右角の先端から左角の先端までの全長が3メートル20センチだったが、この牛は3メートル40センチと、一挙に20センチも長くなったのだ。
 角が世界一長いこの世界記録牛は、トレーラーに載せて運搬されるときには、車内の壁に角をぶつけて先端を傷めたり、あるいは壁のほうを壊さないように、いつも必ず左右の長い角の先に防護用のテニスボールが嵌められるそうだ。

毒吐き進化論

 最新の生物学研究によれば、毒蛇コブラの遠い祖先は、遙か太古の昔、地球の新勢力として登場してきた人類という最大の難敵を斃たおすために、毒を遠くまで吐き飛ばす能力を進化させたという。
 この新学説を発表したのは、英ライデン大学の動物進化学者マイケル・リチャードソン教授と教え子の爬虫類マニアたち。
 専門誌「サイエンス」2021年1月22日号によれば、教授の教え子のひとり、ジョリー・ヴァン・シール君が数年前、タイの草原でコブラの吐きつけた毒液が目に入り、危うく失明しかけた実体験が、研究に取り組むきっかけになった。このときはすぐさま両目を水洗いして事なきを得たという。

 その研究結果によると、ひと口にコブラといっても種類が少なくとも17種はあり、なかには毒を吐きつけない種類もあるが、それでも唾液には毒性があるという。
 だが、同じコブラでもなぜ毒を吐きつける種類と、吐きつけない種類が生まれたのか?
 それは遙かな太古の昔、おそらく人類の祖先がまだチンパンジーやボノボの祖先と枝分かれする以前の時代——今から約700万年前、まずアフリカで起き、ついでアジアでも約250万年前、化石人類ホモ・エレクトスが出現したころに起きたと、リチャードソン教授と教え子たちは推測する。
 われわれヒト(ホモ・サピエンス)の遠い祖先である彼らは、地球上のどこでも蛇を見つけると、木の枝で叩いたり石つぶてを投げつけて、自分自身や家族や仲間を守る当然の行動をとった。

 一方、蛇の仲間うちでもとりわけ凶暴なコブラは、それに対する対抗手段として毒液を蓄え、嚙みついたり吐きつけたりして抵抗するように進化したのだ。
 その目的を果たすために、彼らは体を最大2・5メートルぐらいまで可能な限り高く掲げ、とくに敵の体内に毒を侵入させやすい両目をめがけて、毒液を放出する。

 リチャードソン教授と教え子たちは、こう主張するのだ。
「つまり、コブラを凶悪な毒蛇に進化させてしまったのは、結局われわれホモ・サピエンスのせいだったことになる」

泰山鳴動

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