吉田勝次ラオス洞窟top

人跡未踏の地底空間で過ごした1か月ーーラオス・バンビエン巨大洞窟/吉田勝次・洞窟王が行く!

洞窟王として名高い吉田勝次氏が巨大洞窟を発見するため、ラオスの未踏洞窟へと向かった。延々と続く地下河川の水流に巻き込まれ、小さな石ころひとつで身動きできなくなる危険のある狭い通路にぶつかるなど、死と隣り合わせのサバイバル。はたして巨大洞窟は発見できたのか?

文・写真=吉田勝次

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ラオスの未踏洞窟でたどり着いた幅400メートル、高さ120メートルの巨大空間。世界最大級だ。

ベトナムとつながる未踏の巨大洞窟

 2018年3月。乾季から雨季にかわる、一年で最も雨が少なく地下水面が一番低い時期を狙ってラオス未踏洞窟の探検を開始した。このエリアは、2009年にベトナムで発見された世界最大のソンドン洞窟の広大な石灰岩地質とつながっているため、未踏の巨大な洞窟が眠っているのだ。今回の探検にはNHKが同行することになった。

 その1年前、洞窟の情報が現地から入った。
 情報によると、「川を遡上してそのまま船で入っていける巨大な洞窟があり、村人はその洞窟の入り口付近で釣りや漁をしたりしているが、洞窟の奥へは行ったことがなく未踏のまま残されている」ということだった。
 現地の人は洞窟の中に入っても奥までは行かない。潜るための装備がないこともあるが、洞窟には「精霊が棲んでいて、洞窟に入ると精霊が怒る」というのだ。
 私たち探検隊が入るには、事前に精霊にお供え物をして許しをお願いしてから探検を開始する。洞窟から出てきたら、無事に出てこれたということで精霊に感謝するために村で盛大に儀式をすることもある。これまで多くの国で煙を体にあてられるなど、いろいろな儀式を受けて洞窟に入ってきた。洞窟は信仰の対象になっていることもあるのだ。

 3年前に入った洞窟では奥に人間の骨を見つけた。村でその話をすると、数百年前に即身仏になるといって洞窟に入ったきり帰ってこなかったお坊さんがいたという。そのお坊さんかどうか定かではないが、洞窟で人骨を目にするのは珍しくない。洞窟は骨が残りやすい環境なのだ。ちなみに1年半前に別の洞窟で亡くなった人はウェットなミイラ状態だった。


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洞窟探検では人骨を見ることも珍しくない。

 お坊さんかもしれない人骨を見つけた洞窟のすぐ近くの洞窟は直径が200メートル、深さ60メートルのすり鉢状の陥没口で、その大きな洞窟の入り口に川が流れ込んでおり、その地下河川を2キロほど進んだところ、水没して進めなくなってしまった。しかし2日後、洞窟の測量をするためにもう一度入っていくと、見覚えのない純白の鍾乳石で覆われた、大型ダンプが3台並んで走れるほどの巨大な通路を歩いていた。
 われに返り、「記憶にない空間」に来ているかもしれないと急に怖くなり、みんなで戻っていくと途中で謎が解けた。
 それは初日に来たときに水没していてそれ以上進めなかった水没部分の水位が1メートル下がったために現れた、村の人も知らない未踏の洞窟だったのだ。数十年に一度(?)の大渇水の年だったので、たった一日で水位が1メートルも下がり行き当たったのだった。
 それから2日間進んでも巨大な通路はまだ奥へ続いていたが、時間オーバーで撤収。その後、3年間、毎年その水没しているところに確認に行っているが、あれから一度も水位は下がることなく幻の洞窟になっている。

川を遡上した先にあった入り口

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