北信濃の古代「鬼の都」伝説!! 幻の遷都計画と鬼退治の真実/高橋御山人
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北信濃の古代「鬼の都」伝説!! 幻の遷都計画と鬼退治の真実/高橋御山人

長野県の北西部に残る、鬼女にまつわる伝説。それは古代に計画された遷都伝説ともクロスする。
鬼女伝説とはどういったものか。遷都計画はなぜ頓挫したのか。信濃の山々を舞台に、時空を超えて展開される鬼女伝承の秘密を探る!!
(ムー 2018年8月号掲載)

文=高橋御山人

信濃に「小京都」を創った鬼女紅葉

 北信濃の山奥、鬼無里(きなさ)に「京」がある。四条、五条、清水、高尾といった地名があり、加茂川が流れ、吉田山がそびえる。ここに「京」を築いたのは、能や歌舞伎の演目「紅葉狩」で知られる、鬼女紅葉だとされる。
「紅葉狩」の筋書きは、平安時代の武将・平維茂(たいらのこれもち)が、戸隠(とがくし)の山中で美女の開く酒宴に招かれ、酒を飲み眠ってしまい、夢のお告げで美女が鬼女と気づき、神より授かった剣で討つ、というものだ。

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標高1904メートルの戸隠山。この山の向こうに鬼無里がある。

 しかし、北信濃には、もっと詳しい伝説がある。平安時代、失脚して奥州で暮らしていた古代の有力豪族・大伴(おおとも)氏の末裔が、子がなかったため、第六天魔王に祈って生まれたのが、紅葉だという。

鬼女紅葉 絵巻2

戸隠(とがくし)の大昌寺(だいしょうじ)にある掛け軸。鬼女紅葉と、彼女を討ち取る平維茂(たいらのこれもち)が描かれている(写真=大昌寺)。

 紅葉は才色兼備のうえ、妖術にも長けており、京に上って芸で身を立て、やがて源氏の祖・経基(つねもと)の妾となる。が、正室に呪詛(じゅそ)をかけたことが発覚し、信濃の山奥へ流刑となった。そこで経基の子を育てつつ、盗賊団の首領となるが、その悪事が朝廷の聞き及ぶところとなり、平維茂が派遣される。紅葉は旧鬼無里村と旧戸隠村(どちらも現在は長野市)の境にそびえる荒倉山(あらくらやま)の岩屋に立て籠もり、妖術を駆使した激しい戦いを繰り広げるが、ついには討ち取られた。鬼無里という地名も、紅葉が討ち取られて「鬼がいなくなった」からだとされる。

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