
イエティに扮していた男の衝撃告白! それでもロシアの洞窟獣人は実在する!?/遠野そら・MYSTERYPRESS
ロシアのシェレゲシュはイエティ目撃の多発地帯として知られるが、それは「着ぐるみ」によるものだった!? 衝撃の告白と、なおも多くの物証が発見されているアザスカヤ洞窟の謎から、未確認動物の”保護”政策もうかがえる。
文=遠野そら #MYSTERYPRESS
イエティ・フェスティバル
「私は獣人UMA・イエティに扮して町おこしを行っていた」と、ロシアの元ケメロヴォ州知事アマン・トゥレーエフ氏が暴露した。
イエティ、ビッグフット、ヨーウィ、雪男…。
全身を体毛で覆われ2足歩行する獣人UMAの目撃報告は世界各地から次々と寄せられている。未発見の類人猿、または進化の過程で取り残されてた猿人や原人の生き残りなど様々な説があるが、その正体はいまだ謎だ。だからこそ、獣人UMAが出没されたと言われる地には、その姿を求めたハンターたちが数多く集まる。
特にイエティ目撃の多発地帯として有名なのが、ロシア・ケメロヴォ州タシュタゴール地区にある「シェレゲシュ」であろう。人口約1万人というこの小さい町は、シベリア炭鉱とスキー場が主な収入源だ。
だが、イエティの目撃情報が増えるにつれ、町には世界中からイエティ・ハンターたちが集まる観光地へと発展したのだ。年に1度“イエティ・フェスティバル”なるものが行われ、イエティの足跡や体毛が発見されたと言われる「アザスカヤ洞窟」の空気を入れた缶詰はお土産に大人気。町はイエティというご名物を得たことで、観光客が約20年間で3万人から98万人へと増加し、イエティはまさに町の一大産業となったのだ。
この火付け役が、1997年から2018年までロシア・ケメロヴォ州の知事を務めていたアマン・トゥレーエフ(Aman Tuleyev)氏である。
最初はイエティにかけた懸賞金がきっかけだった。これは多くの話題を呼び、世界各地からイエティ・ハンターが町へ押し寄せたのだ。
だが、徐々に話題性が無くなると、トゥレーエフ氏は苦肉の策を講じる。
それは自身の大柄な体格を生かし、イエティに扮するというものだったのだ。
氏は「町のため、悩みぬいた末の策だった」と語っているが、もはやこれは禁断の策。着ぐるみを着て、観光客たちの前にチラリとその姿を見せ続けていたのだ。だが今年で御年76歳のトゥレーエフ氏。熱烈なハンターに追われ続ける日が続くと、さすがに疲れてきたらしい。シェレゲシュ町長のウラジミール・マクタ氏へ「背の高い若者に着ぐるみを着せて、走り回らせろ。観光客が気付くよう、たまに叫ぶのがコツだ」とトゥレーエフ版イエティを引き継がせたのだ。