UFOにアブダクションされた人を受け入れる脳神経科医の話など/南山宏・ちょっと不思議な話
見出し画像

UFOにアブダクションされた人を受け入れる脳神経科医の話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2016年8月号、第388回目の内容です。

文=南山宏

紙幣の雨

 インドはヒマチャルプラデシュ州シムラで一昨年8月31日、民家に侵入したマカク属(ニホンザルもその仲間)のサルは、餌になるような食べ物を見つけられなかった腹いせか、1万ルピー(約1万7000円)分の低額紙幣(5ルピーと10ルピー)の束を盗み出すと、あっと驚く行動に出た。
 トタン屋根に座りこむと、行き交う通行人たちめがけて、紙幣を1枚ずつ投げ落とし始めたのだ。
 人々がわれ先に拾い集めようと右往左往するさまを、小バカにしたような顔でひとしきり眺めてから、サルは屋根伝いに移動して、近くの立木に飛び移り、さらに鬱蒼と繁る松の森に入り込んだ。
 自分も拾おうと追いかける群衆がどんどん増えるのを尻目に、サルは紙幣の雨を降らす大盤振る舞いを続け、最後の1枚を投げ終えると、いずこかへ姿を消した。

今月のおバカで賞

 イギリスはヒアフォードシャーの博物館職員キーラン・グールドダウエン君(24歳)にとって、ポテトチップスの入った袋ほど、この世で恐ろしいものはない。
 ポテトチップスそのものやジャガイモそれ自体はちっとも怖くないし、普通に食べられるのに、パブで飲んでいて、誰かが袋のポテトチップスをガサガサ言わせたとたんに、飛び上がって逃げ出す。
 原因は本人にもさっぱりとか。

UFO駆け込み寺

「先生、宇宙人に誘拐されて、頭の中に何かインプラントされました。なんとかしてください!」
 ハワイ在住の男性が地元の病院に駆け込んでそう訴えたとする。
 医師の対応は ①精神科の専門病院に回す、②本土のエリア51行きを勧める、③誘拐保険に入っているかどうかを確かめる――
 だが、いちばんありそうなのは「マイケル・B・ラッソ博士に診てもらえ」と勧めることだとか。
 といってもラッソ博士は、べつにUFOアブダクション専門の研究家というわけではない。オアフ島の州都ホノルルとハワイ島の両方に診療所を構える、脳神経専門のれっきとした医師だ。
 博士の診療所がUFOアブダクティたちの〝駆け込み寺〟になったのは、頭痛と心身の不調がいつ頃始まったのかとあれこれ聞き取るうちに、〝脳に何かを入れられた〟というUFO誘拐体験談が出てきたのがきっかけという。
 やがてアブダクティたちはハワイ諸島だけでなく、評判を聞きつけてアメリカ本土や海外からも多数やってくるようになった。
 博士はハワイ州ではこれ1台という20万ドル(約2200万円)もした脳波マッピング用の高密度脳波計測機(DEEG)で、アブダクティたちの脳内電気活動を調べた結果、重大な発見に至った。
 アブダクティ全員の頭頂葉(脳の両半球・大脳皮質の頂上部分)に、同じ異常が見つかったのだ。博士はその意味をこう説明する。
「脳のこの領域は、視覚と聴覚のデータを統合してより高次の思考領域に情報を上げ、前部前頭葉が事実の情報として認識する。
 だが、頭頂葉それ自身が内在的な視覚・聴覚的データを創造し、前部前頭葉がそれを事実として認識してしまう可能性もある!」
 この考え方はUFO現象に否定的な主流科学界の〝UFO脳内現象〟説に近いが、一方でラッソ博士はこの症状が、事故でトラウマ的外傷を脳に負った患者と酷似する点も重視して、UFO内因説のような断定的姿勢はとらない。
「医者の私にとってもっとも大切なのは、そんな専門外の問題よりアブダクティのみなさんの頭痛や心身の不調を、可能なかぎり軽減させ、消滅させることだからだ」

カンガルーは左利き

〈カレントバイオロジー〉昨年7月20日号で、サンクトペテルブルク大のアンドレイ・ギルジョフ博士ら、ロシアとオーストラリアの動物学者4人の研究チームが、野生のカンガルーに関する世界初の興味深い調査結果を発表した。
 カンガルーはオーストラリア、タスマニア、ニューギニアに棲息しているが、毛繕(けづくろ)い、食餌、物を拾うなどの日常的行動では、右利きが多いわれわれ人間とは逆に、基本的に左手(左前脚?)を使う左利き派が優勢だという。
 種類別では、これまでにオオカンガルー、アカカンガルー、アカクビワラビーで確認されている。
 同じ有袋類でも、2足歩行をしないオポッサムやフクロモモンガには、利き腕(利き前脚?)の有無が判然としなかったそうだ。

お利口オウム

 昨年4月19日午後9時30分、米アイダホ州ミドルトンの炎上中の家に急行した消防隊は、たしかに「助けて!」「火事よ!」という老女の声をはっきり耳にした。
 消防士たちは熱探知(サーマル・イメージ)カメラで必死に老女の姿を探したが、家のどこにも人影は見当たらなかった。
 だが、屋内に踏み込んだ消防士たちは、テーブルの上でぐったりしているオウム2羽を発見した。
 酸素マスクを当てて介抱してやると、オウムたちはすぐに元気を取り戻し、1羽などはさっそくサイレンの音を真似し始めた。

石の涙を流す女

 中国山東省荷沢(ホーズー)市在住のディン・アイファさんは、7年前のある日、目の中がゴロゴロして激しい痛みを感じてから、ときどき〝石の涙〟を流すようになった。
 夫のリャン・シンチュン氏の話では、痛がる妻の目を覗いてみると、瞼(まぶた)の裏に小さな豆粒大の硬い銀白色の石が張りついていた!
 リャンは細い針金を使って、なんとか〝石の涙〟を妻の目の中からつつき出してやったという。
 それ以来、数か月から半年ぐらいの不規則な間隔で、妻の目が痛みだし、そのたびに夫は妻の目から、やさしく〝石の涙〟を取り出してやるのが習慣になっている。
 でも、目から石を取り出す現場に居合わせないかぎり、身内も他人も全然信じてくれないそうだ。
 ディンの目を診療した地元のアイエル眼科クリニックのクイ・インチュン医師は、首をひねる。
「医学的には説明がつかない。ただ当人は結膜炎とトラコーマを患っていて、ひょっとしてその合併症か後遺症かもしれないが――」

(月刊ムー2016年8月号掲載)

★「ムー」本誌の特集やオリジナル記事が読めるウェブマガジン「ムーCLUB」(月額900円)の購読はこちらから。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
ムーPLUS

ネットの海からあなたの端末へ「ムー」をお届け。フォローやマガジン購読、サポートで、より深い”ムー民”体験を!

ムー民ですね!
スーパーミステリー・マガジン「ムー」の公式サイトです。 ウェブマガジン「ムーCLUB」にて極秘情報を配信中。世界の謎と不思議をご案内します。 ※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを禁じます。