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知られざる透視能力者ヒロコ・アンジェラ・マツノの秘密と”サムライ”のルーツ/新村幸三郎

霊視、千里眼、予知の3つの能力を持ち、スピリチュアル・カウンセラーとして活躍するヒロコ・アンジェラ・マツノ。そんな彼女の力のルーツは、徳川家康に仕えたある戦国武将に行き着くという。”サイキックの女王”ヨラーナ・バードもその能力を認めたという、能力者の素顔に迫る‼

文=新村幸三郎

サイキックの女王が示唆した女性能力者

 ヒロコ・アンジェラ・マツノとの出会いは面妖なものだった。時のいたずらか、点が線になり、驚きの真実へとつながっていく。筆者にとって、彼女との対峙は初めてづくしの摩訶不思議なものだった。
 ヒロコ・アンジェラ・マツノの先読みの力は本物だ。相談者の近未来、そして数年先を正確にいい当てる。また、遠隔透視で心配事や体調などを見抜く千里眼の持ち主でもある。

 彼女との出会いから彼女の内に流れる血の歴史、そして稀有な能力の証明まで、ひとつひとつ紐解いていこうと思う。

アンジェラ_新村

たぐいまれな超能力を持つヒロコ・アンジェラ・マツノ。今はスピリチュアル・カウンセラーとして、その力でたくさんの人々を癒やしている。

 話は十数年前に遡る。2005年のクリスマス近くだった記憶がある。
 それは一本の国際電話から始まった。電話の先の優しげな声の持ち主はヨラーナ・バード。ニューヨークで活躍するヨラーナは、「サイキックの女王」「ニューヨークのベストサイキック」など、多くの称賛と富裕層の顧客をもつ全米トップクラスの女性サイキックだ。
「この間、ステキな力を持つ日本女性に会ったのよ。彼女も私と同じサイキックなんだけど、ホントにすごい娘よ」
 電話口の彼女は少し興奮し、喜人でいるように聞こえた。
「多分彼女はニューヨークで開眼したんだと思うわ。今はまだ粗削りだけど、ホンモノのサイキックに成長するわ。そう遠くない時期に、彼女は日本に戻ることになると思うわよ」
 どうやらヨラーナは自分に似た能力を持つ日本人女性と出会い、それを知らせるために連絡をくれたようだった。
「ただ、あなたに紹介はしないわよ。運命であなたと彼女は出会うことになっているから、そのときを待っていてね」
 なんとも不思議な女王様からの電話だった。
 そして、最後にヨラーナは不可解な言葉を残した。
「彼女はラストサムライの血を受け継いでいるはずよ。覚えておいてね」
 それから2年後、サイキックの女王はこの世を去った。彼女が出会った日本人女性がだれなのか、真実を知るヨラーナは逝ってしまった。
 そして時が過ぎ、ヨラーナの言葉をすっかり忘れたころに、あの出会いが待っていたのだ。

ヨラーナ

ヨラーナ・バード。「サイキックの女王」や「ニューヨークのベストサイキック」などと称された全米有数の超能力者だ(写真=MELODY@MELODYBARD.COM)。

アンジェラとの運命の出会い

 それは、ニューヨークの国際電話から10年の時を経た2015年10月のことだ。フランスからやってきた人気シェフとふたりで、寿司店のカウンターで会食をしていたとき、隣に座る女性から声をかけられた。
「あのう、すみません。おふたりは近々ヨーロッパのほうに行かれますか?」
 最初はちょっと状況がつかめなかったのだが、多少の酔いもあり、「あ〜、彼は日本人なんですけど、パリから来ているシェフなんですよ。来月、彼の帰国に合わせて、僕もパリのレストランの取材で一緒にフランスに行きますよ」と答えていた。
 そのとき、彼女の顔が少し曇ったのを今でも覚えている。そう、私たちに声をかけたこの女性こそ、ヒロコ・アンジェラ・マツノだったのだ。

 その後、彼女は遠慮がちに「もう少し日本を楽しんでほしい」とか、「冬の魚はこれからが旬だ」などと話し、遠回しに私たちのフランス行きを延ばそうとしているように感じられた。彼女がシェフに好意を感じて、彼の滞在を延ばそうとしているのだと私は考えた。
 そこで私は翌日のランチに彼女を誘い、改めて3人で会うことにした。そのときは、自分はナイスなキューピッド役だと内心ほくそ笑んでいたのだが、翌日、表参道のカフェで私たちは額に汗をかくことになる。私たちを霊視した彼女の言葉に絶句してしまったのだ。
 彼女はとても控えめで真摯な女性だった。自分が能力者であることも遠慮がちに語ってくれた。彼女いわく、昨夜隣に座る私たちが海外で大きな事件に巻き込まれる映像が見えたというのだ。だが、初対面の男性にどう声をかけていいのかわからず、とにかく日本にとどまるように説得したかったのだという。
 にわかには信じがたい怪しい話に、友人のシェフは少し気分を害していたようだ。しかし、その疑念も彼女の言葉でかき消されてしまった。
「おふたりは数年前にお仕事で一緒になったのが最初ですよね。そのとき、ふたりの共通点が多いことで親しくなった。たとえば誕生日が一緒だったり、子供のころに大好きだったヒーローがブルース・リーで、同じ流派の拳法を習っていたり。あと、ふたりともとても忘れ物が多くて、財布を持たずに食事に出かけて支払いができなかったり。ふたりが一緒に動くと話のネタが増えていく。違いますか?」
 まったくその通りなのである。その後も、ふたりしか知り得ないことをほぼ正確にいい当てられた。いつしか私と彼はアンジェラの言葉に魅了されていった。そして、彼女は私たちの命の恩人になった。

 2015年11月13日、フランス・パリ同時多発テロ事件。パリ市街と郊外地区の商業施設で、イスラム過激派ISの戦闘員と見られる複数の実行犯によって銃撃および爆発が同時多発的に発生し、死者130名、負傷者340名以上に及んだ。
 もし未来を変えられないとしたら、私たちふたりはまさにそのときフランスに滞在し、事件が発生したパリの10区で食事をしていたに違いないのだ。多くの死傷者が出たレストランは、私たちの憩いの場所のひとつだったからだ。
 彼女の言葉を信じ、フランス行きを先延ばしにしていなかったら、私は今こうして原稿を書くことすらできなかったことになる。ヒロコ・アンジェラ・マツノは、事件から遡ること数週間前に、私たちが事件に巻き込まれることを先読みし、それが海外で起きるテロであろうことを予知していたのだ。日本で流れる同時多発テロの報道を見ながら、私は改めてアンジェラに感謝し、犠牲になった人々に哀悼の意を表していた。

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