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外国語辞書を丸暗記して落書き選手権に臨んだ男の話など/南山宏・ちょっと不思議な話

「ムー」誌上で最長の連載「ちょっと不思議な話」をウェブでもご紹介。今回は2017年1月号、第393回目の内容です。

文=南山宏

世界落書き選手権

 ベルギーのルーヴェンで2015年7月中旬に開催された『世界フランス語落書き選手権』で、みごとに優勝の栄誉に輝いたのは、フランス語がまったくしゃべれないニュージーランド人のナイジェル・リチャーズさん(48歳)だった。
 2015年7月22日付〈デイリーテレグラフ〉紙によれば、ナイジェルは選手権が開かれる直前9週間で、フランス語辞書1冊を丸暗記して出場し、決勝の対戦相手となったフランス語が公用語の西アフリカのガボン共和国人を破って、チャンピオンの座についた。
 会場の観客は、スタンディングオベーションで勝者を讃えた。

消火音波

「ヒップホップ音楽の最低声部(ベースライン)みたいな低周波ノイズには、火消しの効果があることを発見した!」
 米ヴァージニア州ジョージ・メーソン大工学部の2学生が、2015年3月26日、証明実験の動画映像をユーチューブで発表した。
 この画期的な実験に成功したのは、同大上級生のセス・ロバートソン君とヴィエット・トラン君。
 映画〝ゴーストバスターズ〟よろしくの格好で、容器の中で燃えさかる火炎めがけて、重量約9キロというお手製の音波放射装置のノズルから低周波音波を浴びせると、火はたちまち消え失せた。
 2人の説明では、30から60ヘルツの低周波ノイズが、火炎の周辺の空気を攪乱して、酸素を効果的に燃料から引き離し、結果的に火を消し去ってくれるのだとか。
 最初は大スピーカーから高周波音を大音量で流せばと思ったが、いろいろ試行錯誤したすえ、低周波がベストと判明したそうだ。
「低周波音の消火作用の発見は、未来の消火活動を革命的に変えるにちがいないと確信している」


バトルスネーク

 古代ギリシアの戦士たちが海戦の最中に敵軍に投げつけて、パニックを起こさせる奇襲戦法に使われた小型種のヘビ、ヤハズスナボアが、イタリアはシチリア島南部沿岸のリカタで再発見された。
 ヤハズスナボア、学名エリクス・ジャクルスは、ボア(ニシキヘビ)とは言いながら、50センチ前後の無毒で扱いやすいヘビだ。
 爬虫両生類学専門誌〈アクタ・ヘルペトロギカ〉によると、東ヨーロッパからロシア、中東からエジプトまでと生息域は広いが、イタリアではここ80年間、目撃された公式記録はなかったという。
 ヤハズスナボアは最大でも体長80センチどまり、トカゲやネズミやカタツムリを常食にしている。


亡夫のお告げ

 イギリスはデヴォン州プリマスの5児の母、ジャッキー・ベレスフォードさん(57歳)は、昨年のバレンタインデー当日、愛する夫デヴィッドをガンで亡くした。
 7月になってから、傷心を抱えたジャッキーは、友人に紹介された女霊媒師のもとを訪ねた。
 すると霊媒師の口を通して、あの世の夫からこう告げられた。
「もっとお金を遺してやれなくてごめんよ。でも、ちょっといい予定があるんで、待っていてね」
 2週間後、ジャッキーたちスーパーテスコの従業員グループ15人が共同購入した国営宝くじが、370万ポンド(約4億8000万円)の大当たりを出し、1人あたり約24万7000ポンド(約3200万円)ずつ分け合った。


ぬるぬるハザード

 ドイツ人ドライバーのファビアン・ゾンマー氏(仮名)は、ベルリン西方のパデルボム付近のアウトバーンA33号上を高速走行中、粘液まみれのぬるぬる路面にスリップして横転し、旧東ドイツ製ビンテージカーのトラバントを、オシャカにしてしまった。
 原因はカタツムリの大群が、道路上を粘液まみれにしながら、のろのろぬるぬる横断したため。
 愛車は大破したが、ファビアンは奇跡的に無傷で命拾いした。


悪魔のポテチ

 ポーランドの超保守的なカトリック教組織〝フロンダ〟が、このほど国中で販売されている〝悪魔のポテトチップ〟について、児童の保護者たちに警告を発した。
 世界的多国籍企業で世界第2位の食品会社最大手のペプシコは、チーズ風味のスナック菓子〝チートス〟のパッケージに〝デモン〟〝バンパイア〟〝スケルトン〟などと、子供や親や家庭を楽しませるように大文字で印刷している。
「だが、そんな無邪気な家族の団欒につけこんで、ポテトチップは子供たちを〝危険で禍々しい悪魔の領域〟へと誘惑するのだ!」
 フロンダはポーランドから世界へ向けて、ポテトチップに隠された恐るべき〝陰謀〟に一刻も早く気づけと、警鐘を鳴らしている。


UFOスプライト

 2016年9月下旬、過去10年で最大級のハリケーン・マシューが中米ハイチを直撃、死者3百人超を出したとき、プエルトリコはカボロホのアマチュア気象学者フランキー・ルセナさんは、おかげで千載一遇の幸運に恵まれた。
 真下のカリブ海で大嵐が荒れ狂っている影響で発生した真紅のクラゲ型スプライト(妖精光)――超高層大気圏内のカミナリ放電現象の撮影にみごと成功したのだ。
 スプライト現象は、大気密度が非常に低く対流も少ないため気象現象がほとんど起きない、とされていた中間圏(成層圏のすぐ上の大気圏)にとりわけ多く出現することが、今ではわかっている。
 スプライト現象自体はさほど珍しくはなく、1989年に初めて発見されて以来、世界中で何千件もの観測記録が報告されている。
 気象学者にとってはスプライト現象はあくまで自然現象だが、陰謀史観論者たちは異論を唱える。
「大半のスプライト現象はたしかに超高空の放電現象だが、クラゲ型スプライトに限れば、地球の大気圏を出入りするUFOが、静電気エネルギーを放射してスプライトに成りすましている可能性がある。真実が隠蔽されたままなのは政府のUFO秘密政策のせいだ」
 スプライト現象の発生メカニズムは、現在もまだわからないだけに、UFOファンや研究者にとっては興味津々の新仮説だろう。


(月刊ムー2017年1月号掲載)

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