
岩手県奥州市河童のミイラ その正体は幻の妖怪「雷獣」か!?/岩崎紀夫
スキ
11
岩手県奥州市にある「寶城寺(ほうじょうじ)」には、河童のミイラが安置されているという。しかし、筆者が実際に見たミイラは、猫のような姿形をしていた。はたして、これは本当に河童なのか?
由来から正体を辿ると、驚くべき事実が見えてきた。なんと雷とともに現れる伝説の妖怪「雷獣」である!!
文=岩崎紀夫 写真=佐藤裕輔
岩手の寺に安置された河童の全身ミイラ
のどかな田園が続く、みちのく岩手は、ちょうど山の木々が紅に色づき、澄みきった青空がどこまでも広がっていた。奥州藤原氏ゆかりの江刺(えさし)を訪ね、とある細い坂道をゆるやかに曲がると、そこに目指す寶城寺(ほうじょうじ)はあった。開基は14世紀、曹洞宗の古刹である。
実は、この寺にはミイラがある。といっても、即身仏ではない。「河童」の全身ミイラが安置されているのだ。世に鬼や天狗といった妖怪のミイラは多いが、河童のミイラ、しかも全身のミイラとなると、数は少ない。

箱に納められた「河童」の全身ミイラ。
快く出迎えてくれた佐々木和生住職に挨拶をすませ、さっそく話を伺う。由来は意外にも、はっきりしていた。何でも今から20年ほど前、本堂の屋根を茅葺から銅板に改修工事した際、屋根裏から出てきたのだとか。寺そのものは明治5年に改築しているので、少なくとも、そのころにはあったものとみられている。
当初はガラスケースに入っていたが、残念ながら、素性を知る手がかりとなりそうな由来書はおろか、箱書きのようなものもなかったという。丁重に祀られた謎の生物、その妖しき姿に、だれいうこともなく
「河童のミイラ」と呼ぶようになったらしい。
有料ウェブマガジン「ムーCLUB」2020年10月に配信した記事分のまとめです。定期購読は重たいという方、こちらをどうぞ。
岩手県奥州市河童のミイラ その正体は幻の妖怪「雷獣」か!?/岩崎紀夫
ムーPLUS
200円

スーパーミステリー・マガジン「ムー」の公式サイトです。
ウェブマガジン「ムーCLUB」にて極秘情報を配信中。世界の謎と不思議をご案内します。
※ 本記事の内容を無断で転載・動画化し、YouTubeやブログなどにアップロードすることを禁じます。